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【安室夢】恋愛ミルクティー【名探偵コナン】

第91章 ゼロの




「・・・分かった」

でも今すぐポアロに行って話すのは、色々リスクが高い。
それに、今は先にできることが私にもあるはずだから。

「とりあえず、何をしたら良い?」

そうコナンくんに問えば、今は味方だと判断してくれたのか、顔付きが僅かに変わって。

「・・・一緒に、博士の家に来て。詳しくはそこで」

その言葉に頷くと、やはり今日は博士の家に泊まることになりそうだと思いながら、彼と二人で阿笠邸へと向かった。

ーーー

「・・・爆発物の特定?」

阿笠邸に着くと、今日起きた事を大まかに哀ちゃんと博士に説明をして。

その後、コナンくんからお願いされたのは、まさかの事だった。

「ど、どうやって・・・?」

爆発が起きた会場には入れない。
なのに、どうやって爆発物を特定するのか。

「博士が作ったドローンがあるから、それで空から写真を撮りましょ。その画像から探してみるわ」
「頼んだ」

私の心配を他所に、哀ちゃんとコナンくんで着々と話は進んだ。

やはりこの二人の連携はすごい。
互いの信頼もそうだが、期待をされていることをすんなりこなしてしまう事が。

それも、こんな小さな姿で。

・・・これが私にできたなら。

なんて思うのは、零の命令に背いている時点で難しいことだろうな。

「如月さん、大丈夫?」
「え?」

何が?と丸い目で首を傾げると、コナンくんはスケボーを小脇に抱えながら私を見上げていて。

「迷いが見える」

・・・迷い、か。
彼にはそう見えてしまったのか。

でも。

「その推理は、ハズレかな」

迷いは、ない。

「ただ、踏み切れていないだけかも」

気持ちは固まっているのに、踏み出せないだけ。
もう、足は上げている状態なのに。

「でも大丈夫、ちゃんとやるから」

ここまで来たからには、頼まれたことはやる。
その為に来たのだから。

それだけ伝えると、コナンくんはニッと笑ってみせ、今日は探偵事務所に戻ると言って帰っていった。

今日は長い夜になりそうだ。

そう考えては、博士と哀ちゃんにやり方を教わりながら必死に作業を進めた。



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