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【安室夢】恋愛ミルクティー【名探偵コナン】

第86章 刻んで※




僅かな恐怖や不安がある事に間違いはないが、決して彼に触れられるのが嫌なわけではない。

ただ、どうしたら良いのかは分からない。

バーボンの愛人として・・・女として。
どう行動を取れば正解なのか。

どうすれば、この状況を見ているであろうジンが納得するのか。

「・・・あ、あの・・・っ」

考えて出た答えが一つだけ。
それが正解かどうかは分からないけど。

「なんでしょうか」

明らかに正解で無いのであれば、彼が止めるはずだから。

「きょ、今日は・・・私、が・・・その・・・っ」

言ってみるだけは、タダだから。

「透さんを・・・気持ち、よく・・・」

そう思って勢いで言ったものの。
羞恥心で意識が飛んでしまいそうになるくらい、顔は熱で熱くなり、脳はぐらぐらと揺れるようで。

「・・・ほう?」

彼を見てなんて言えなかった。

横を向いて、瞼を瞑り、手繰り寄せたシーツに半ば顔を埋めながら言ったから。

その後の彼の反応を見ることもできなかった。

「っ・・・」

彼の短い返事の後、指がゆっくり顎を沿いながら掴まれると、彼の方へと向きを変えられて。

「では、お願いしましょうか?」

・・・この状況を、楽しんでいる?
それとも、怒りの感情を何かで押さえつけている?

そんな風に思える彼の表情を暫く見つめていると、突然腕をぐっと引かれて上半身を起こされた。

「気持ち良く、して頂けるんですよね?」

彼はベッドのフレームへともたれ掛かると、片手の手の平を差し出して。

こちらに来い、というその合図を受け取れば、差し出された手に手を重ねながら腰を僅かに浮かせた。

「貴方が脱がせてください?」

ループタイだけを片手でスルリと外すと、反対の手を腰に回されて。

達したばかりの体のせいか、ワンピース越しでもそれを敏感に感じて。

ぴくっと体を震わせた拍子にバランスを崩し、咄嗟に彼の体に手をついてしまった。



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