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【安室夢】恋愛ミルクティー【名探偵コナン】

第11章 秘密の




シャワーを浴び終わり、浴室から出てスマホを確認すると一件の不在着信があって。

まさか、とドキドキしながら着信履歴を開いた。

「・・・・・・え?」

そこにあった名前は思いもよらない人物。

「お、沖矢さん・・・?」

彼からかかってくるとは思っていなかった為、純粋に驚いて。留守電などは入っていないようだった。

かけ直すか迷ったが、昨日透さんと顔を合わせてしまったこともあるし、口裏を合わせる話をしたかったのだろうか、と戸惑いながらも発信ボタンを押した。

『はい』

数回コール音が鳴った後、聞き覚えのある声が返ってくる。

「如月です。お電話出られなくてすみませんでした・・・何か用事でしたか?」
『いえ、構いませんよ。直接話がしたいので、ちょっとこちらへ来て頂けませんか』

まさか呼び出しがかかるとは思わなくて。

「以前お邪魔したお宅へ・・・ですか?」
『ええ、そうです』

本当はどこか別の場所が良かった。あの家は色んな意味で何だか落ち着かなくて。
それでも沖矢さんに話しておきたいこともあった為、半分仕方なく行く決意を固めた。

「・・・分かりました、すぐに準備して向かいます」
『お願いします』

そう言ってすぐに電話は切れた。
急いで支度をし、スマホと財布だけをカバンに詰めて沖矢さんのいる家へと向かった。


改めて見ても立派な家で、入るのに緊張する。表札に書かれている工藤の文字を横目で見て、あの高校生探偵も工藤だったような、と薄ら思いながらインターホンを押す。

『はい』
「あ、如月です・・・」
『どうぞ、入ってください』

ゆっくりと大きな門に手をかけて開く。こんな大きな家に沖矢さんは1人で住んでいるのだろうか。

そもそも彼とコナンくんの関係は一体・・・。
そんなことを考えながら、玄関の扉を開いた。

少し先に沖矢さんが立っていて。

「御足労頂き恐縮です」
「とんでもないです」

元々深い仲ではないが、知り合いにしてはお互いどこか一線を引くようによそよそしく。

「どうぞ、中へ」

案内されたのはあの時と同じ場所で。緊張はそのままに、ソファーへ腰掛けた。



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