第1章 出逢い
玄関に入るなり、
優弥のお母さんが迎える。。。
『お邪魔します。。。』
めぐみは顔を隠すように挨拶をする。
顔が見られれば、年齢がバレてしまうのを恐れてとっさの行動。。。
何とか部屋に入ることができたが、
キレイに片付いてるシンプルな部屋で。。。
めぐみは立ったまま。。。
( どこに座れば。。。)
座る所と言えば、ベッドか床しかない。
優弥に邪魔にならないよぅに床に座る。
すると優弥が、
『何か飲む?』とちょっと低い声にビックリする。
『う、うん。。。』
実家に入った事を自分に責めるよぅに返事をかえした。
しかし、その後は少しテレビを見ながら話していただけ。
日も沈みかけたので、帰ろうとするめぐみに、
手を引く優弥。
『また来週行ける?』
ベッドに横になりながら上目遣いで聞いてくる優弥。
立ったまんま身動きが取れなくなり、
『う、ん、、、』
返す言葉がうまく出なかった。。。
そんなやり取りの後の帰り道、色々と考えるめぐみ。
久しぶりの異性に、戸惑いがあった自分。
色んな事を反省しながら家に帰った。
毎日の連絡が増えて、どんどん知りたくなる気持ちを抑えていた。
次の週も同じように滑り、同じようにランチに向かった。
するとそこで優弥が
『前に、やりたいって言ってたゲーム買ったから!また家に寄って行って!』
と、無邪気な笑顔で話し始めた。
( 今回はゲームがあるから。。。)
と、なだめるよぅに返事をするめぐみ。
家に向かうと、やはり玄関でお母さんがお迎え。
まだ、この状況に慣れない私は前と同じように挨拶をする。
そして部屋に入ると優弥はゲームを用意して、横の床をポンポンと叩く。
実際に座ると、ゴンドラやリフト並みに近い距離にめぐみは心臓が高鳴りっぱなしだった。
ゲームをやりながら、横になる優弥。
顔がどんどん近くなり、いつの間にか私の膝の上に頭を乗せていた。
( なんで。。。どうしたらいいの?)
半分パニックになりながら色々と考える。
それに気付いたのか、優弥は
『膝枕気持ちいい。。。』
とめぐみの顔を下から見る。
(目が合ったらおしまいだ。。。)
まだどこか抑えてるめぐみは目をあわさないようにして、ゲームを続けた。