• テキストサイズ

【青の祓魔師】アストラル【原作沿い女主】

第2章 葬式




 雨足も強まってきたので、そろそろ行こうか、と二人して踵を返す。


「おぉわっ」


 昴が間抜けな声を上げた。この長雨でできたぬかるみに足を取られたのだ。バランスを崩した彼女の身体を支えたのは、すっかり男らしい体つきになった雪男の腕だった。


 驚いたように振り返る昴の視線を受け止めて、雪男は不敵な笑みを浮かべる。


「守られるのも吝かではありませんが、少なくとも僕は守られっぱなしでもいられません。最年少で祓魔師の資格を手に入れたプライドがありますから」


 鼻でも鳴らしそうな態度の雪男に、昴はやられた、とばかりに片目を歪めて微笑んだ。雪男の一番好きな彼女の表情だった。


「ふふ、頼もしいねえ。さすが私の弟といったところかな」
「当然ですよ、『姉さん』」

/ 9ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp