第2章 君はどうしてそんなに
姫『 チャ…ペル…?』
真 『 そ、結婚式場 』
姫『 なんでここに…?』
真司郎はポケットから何かを取り出すと、真剣な眼差しで言った
真『 …俺は、今日までの5年間、ほんまにほんっまに幸せで、こんなに幸せでええんかなってくらい充実してた。俺には勿体ないくらい可愛くて、たまに美人で、綺麗で、家事全般出来て、最高の彼女やと思っとる。今更かよって思うかもしれんけど…俺はまだまだ姫華と一緒に居たい。むしろ、居させてほしい。おじいちゃん、おばあちゃんになっても、俺ららしい道を歩んでいきたい。AAAとしても彼氏としても、足りひん所やったり、不満な所が沢山あると思う。もしそうやとしたら、姫華と一緒に直して、乗り越えていきたい。…遅なってごめん、不安にさせてごめん。…俺と、結婚してください 』
真司郎の真剣な表情と言葉に驚きつつ、嬉しさから涙を溢れさせ、口元を手で覆いながらも深呼吸して、私は必死に答えた
姫『 私は…っ、今日までの5年、ずっとずっと幸せで楽しかったです。年数を重ねる度に、早く結婚したいってそればっかりだったけど、一緒に居られるならもうそれでいいやってちょっと諦めてました(笑)でも、やっぱり真くんは素敵ね、5年前と何も変わらない。だから私は、真くんのことを、彼氏としてもAAAのメンバーとしても、足りないとか不満だとか思った事は1度もありません。それくらい、貴方は素敵な人です。きっと、天国にいるママもパパも、私達を祝福してくれるよねっ。だから真くん…私で良ければ、これからも真くんの隣を歩かせてくださいっ 』
真『 有難う。ほんまに有難う 』
姫『 これ以上の幸せはいらないから、真くんの思うように私を愛して?』
真『 今までよりもっともっと愛したる 』
姫『 ふふっ、有難うっ 』
真司郎は私の左薬指に指輪をつけ、満足そうに微笑んだ。
姫『 とっても綺麗…。あ、私もこれ、あげるっ 』
私はいつかこの時が来たら渡そうと肌身離さず持っていた指輪を相手の左薬指に付けた
真『 え、こんなんいつ… 』
姫『 婚約指輪…のつもり(笑) 』
真『 お前も十分素敵な女やわ… 』
泣きながらそう言う真司郎は私を抱きしめた
姫『 帰ろっか? 』
真『 おん、帰ろ 』
仲良く手を繋いで車まで戻った
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