第2章 スタンバイ・シュガー/相澤
「仕事してる消太はすごくかっこいい、家にいてぐーたらしてる消太も可愛くて好き。私を甘やかしてくれるところも、時々甘えてくるところも、たまにかっこよくない時もあるけどそれすらも……」
「ちょ、ちょっと待って、いや、もう、無理」
真っ直ぐに俺を見てそんなことを言われるものだから顔が熱い。片手で顔を覆いはしても隙間から見えるであろう顔は絶対に赤い。なんだこいつ可愛すぎか。
「え……もしかして引いた?」
不安げにこちらを見る名前にんなわけないだろ、と思いながら溜め息を吐き出せば泣きそうな声でごめんね、と零されて。
「いや、違う、その、嬉しくて」
「え、嘘、もしかして消太照れてる……?」
「……悪いか」
かっこ悪い。それもこれも名前がこんなに可愛いこと言ってくれるからだ。
「ううん、嬉しいよ」
「あー、もう無理、名前可愛すぎる」
食器を片付けて名前を抱き上げる。向かう先はさっき出てきたばかりの寝室。
「え!ちょっと!まだ朝!ていうか仕事は!?」
「休み」
「そう、それなら…っていや!ちょっと消太!」
「名前が可愛すぎるから無理」
どうして俺が名前をこんなに好きか、教えてやるよ。そう耳元で囁けば大人しくなる名前にキスを落として。
(そういやなんか用があってきたのか?)
(んーん、消太に会いたくなっただけ)
(ほんと勘弁して……)
(え、ちょ、消太!?もう無理だってば!)