第15章 愛されたがりのロスト・エデン

　胸の前で必死にブラウスを掴む、私のその手をそっと包んで暴かれる肌。

　そこに残る痕を視認した先生がその痕に噛み付く。

「いっ！」

「……なあ、これ、誰に付けられた」

　私を見下ろす冷たい瞳が私を射抜く。噛み付いたそこに指を滑らせて、乳房を包み込むその手は止まらずにやわやわと揉んで、時折指が乳首を掠めて声が漏れるのを止められない。

「っふ、……はぁ、んん」

「なあ、誰だよ」

「か、上鳴が……、ひっ」

　ぐっと押し潰すように胸を力任せに掴まれて小さく悲鳴を漏らす。それでも弱まることなくぐにぐにと揉みしだかれる胸は形を変えて。

「……誰でもいいのかよ」

「ち、ちがっ……違うの、先生っ！」

「ここ、は？」

　首筋の痕にキスを落として耳元で聞いてくる耳腔を擽る低く掠れた声に躰がぴくりと反応する。

「そ、れはっ……」

「あー、いい、言うな……今だけは、水分は俺の、」

「痛っ、せん、せ……痛い……っ！」

　痕の残るうなじに噛み付いて、そのまま降下していく唇が、ツンと主張する乳首に辿り着く。けれど決してそこには触れずにその周りを這う舌に焦らされて、硬さを増す乳首と疼く下腹。

　先生の膝が股の間に割り入ってぐりぐりと刺激する。それだけでも、じゅん、と溢れる蜜に薄いショーツなど疾うに意味など成さなくなっていて。

「なあ、どうされたい？どうして欲しい？」

　胸から口を離して見下ろす先生が問うてくる。ぐりぐりと刺激を与える膝はそのままに。

「私を、……わたし、を、愛して」

　先生の瞳には、私しか映っていない。

「もう、めちゃくちゃに、して……」

　交合うこの時、今だけは、先生は、私のものだ。