第29章 半透明に満ちて空っぽ(裏)

「ん、、あ、っは、ぁ」

「っ癒依、好きだよ、」

　割り入ってくる質量に息が詰まって。掛けられる言葉に揺れて溢れる涙の意味は聞かないで欲しい。

「ん、あっ…、消太さ、ん、っ、、キス、して」

　今までは強請ることすら出来なかったそれを強請れば降ってくる唇。蜜壷は陰茎で満たされて、口はその唇で塞がれて。満ち足りているはずなのに私の心は空っぽだった。

　空っぽの心を満たすようにその体を求めるのはあまりにも侘しいとわかっていても。せめて体だけでも満ち足りたかった。

「しょ、た、さん、消太、さん、もっと……、っうあ、」

「癒依、っは、、っ」

　もっともっと奥まで、いっぱいにして。この虚しさを消し去るくらいに。

　そう願う私の心を知ってか知らずか、奥へ奥へと侵入する雄が子宮口にごちゅりと当たる。

「んああああああっ！？」

「ここ、気持ちいい、か？」

「わ、わかんな、ああああ、変、なるっ、！」