第16章 渦巻く黒い感情
翌日、忍術学園は休日で、ゆうきはいつもより遅い時間に食堂の手伝いに向かった。
土「あ、ゆうきさん、おはようございます。」
廊下でばったり土井先生に会ってしまったが、昨日の今日で顔が見れない。
「…おはようございます。」
だが、土井先生は気にしていないのか笑顔で話しかけてくる。
土「今日のメニューに練り物入ってないよね?」
「あ〜練り物お嫌いだそうですね…。確か、朝食にかまぼこのお吸物があったような…。」
土「え〜〜〜!!!またしんべヱに食べてもらおう…」
「ちょっと!!しんべヱ君とどっちが子どもなんですか(笑)」
土「練り物だけは駄目なんだ!」
2人で笑いながら食堂へ向かう。
その様子を、やはり食堂へ向かっている五年生が後ろから見ていた。
竹「あの2人なんかいい感じじゃね?」
久「ゆうきちゃんも土井先生も楽しそうだったな。」
尾「えぇ、ゆうきちゃんいつのまに土井先生とあんな仲良くなったんだろう…。」
雷「ま、まぁゆうきちゃんと1番歳が近いのは土井先生なんだし、仲良くなっても不思議じゃないでしょ…。」
鉢「…。」
自分達だけが仲が良いと思っていた五年生達は、ゆうきと若い教師との急接近が少し面白くないと感じた。