第10章 洗礼
雷「先輩方のやり方は子どもじみてますね。」
モブ1「なに〜!??」
鉢「もうよせって。得体の知れない女の味方する方が不利だぞ、雷蔵。」
モブ3「お、話わかる奴もいるじゃーん。このマヌケな同級生によく言って聞かせろよー。」
モブがそう言った時、三郎が物凄い形相でモブ達を睨んだ。
鉢「あんたら俺の大事な友達のこと馬鹿にしたな?なぁ?あんたらが間違っているとは言わないが、こんなガキみたいなやり方一年生でもやらないぞ。」
モブ1「な、何言って…」
モブ達が三郎相手に完全に怯んだ時、ゆうきがパンッと手を打った。
「あ、あの!私が勝手に転びそうになっただけなの!お騒がせしてごめんなさい!雷蔵くん、早く行かないといけないんじゃない?さぁ、他の皆さんも残さず食べてくださいね。私も続きいただこーっと。」
ゆうきがまくし立てるように喋って、皆ポカンとする。雷蔵は少し悲しそうな顔をして出て行った。程なくして、他の五年全員も食堂を後にした。
尾「大丈夫かなぁ、ゆうきさん。あの先輩達と一緒に残してきちゃったけど。」
竹「まぁもうおばちゃん戻ってくるだろうし大丈夫だろ。」
久「というか勘ちゃんも結局ゆうきちゃんの味方するのね。」
尾「そういうわけじゃないけど。でも兵助や雷蔵と同じ気持ちだと思う。完全に信用できてはないけど…間者じゃなかったらいいなって思ってる。」
鉢「ふーん、くだらね。雷蔵もお前らもその優しさに付け込まれても知らねえからな。」
久「まぁ三郎は…だろうな。八は?」
竹「俺も正直まだよく分からんなー。だからさっきも言ったけど、ゆうきちゃんを信用してる感じで近づいて探り入れるのが1番いいと思って。」
尾「うわー、その人懐っこさで?」
久「三郎より怖いわ(笑)」
竹「でもあの先輩らの件は気に食わなかったから、さっきは俺もマジだった。」
尾「三郎、雷蔵のフォロー頼むぞ。」
鉢「…ああ。あとあの先輩達にも雷蔵を馬鹿にしたお返しをしてあげなきゃなぁ。」
その後、あの六年の忍たま達には極悪非道なイタズラが待ち受けていたらしい。