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異世界へのいざない【落乱】

第8章 長い1日


忍術学園の風呂は、上級生長屋からは少しだけ離れている。

「えーっと、教職員長屋と下級生長屋の間の廊下を真っ直ぐ行って…、あ、ここを右ね。」

先刻、案内してもらった記憶を思い出しながら風呂に辿り着いた。

(方向音痴の私にしてはスムーズに来れたわね。)

女湯と男湯が隣り合わせになっているが、今はどちらも誰もいないようでしんと静まり返っている。くノ一教室の生徒はほとんどが早い時間に入るようで、残りの数少ない女性達もいつ入浴するかは分からないので、1人でゆっくり浸かることが多くなりそうだ。

忍術学園の風呂は、浴場というほど広くはないが、1人で入るには十分すぎる広さであった。窓枠からは月明かりが差し込み、風呂の水面を照らしている。

ゆうきは長い1日の疲れを取るように湯浴みすると、早めに床に就いた。
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