第6章 学園長室
学「どうじゃ?皆もこの者を信じてみぬか?」
立「しかし…。」
学「ふぉっふぉ。まぁ急に信じろと言っても難しいのう。ところでお主はこれからどうするのじゃ?」
「これから……。そうですね…。」
学「行くあてもないのじゃろ?どうじゃ、ここで暮らしながら元の時代へ帰るすべを探してみては?」
学園長が悪戯っぽく笑う。
「え、いいのですか!?」
「「「学園長!!!」」
学「まぁその間、学園の事務や食堂を手伝ってもらうがの。丁度人手も足らぬし…。今日はゆっくり休んで明日からお願いできるかの?」
「はい!!しっかり働きますので、よろしくお願い致します!」
ゆうきは涙を浮かべて、学園長に頭を下げた。
「「「学園長…」」」
「「「また勝手に…」」」
学園長は耳を塞ぎ、皆からの視線にそっぽを向く。
学「わかった、わかった。小言なら後で聞くから…。伊作、先にゆうきさんを案内してくれるか?」
善「分かりました。ゆうきさん行きましょう。」
「はい。それでは…失礼致します。」
ゆうきはもう一度頭を下げ、2人は学園長の庵を後にした。