第21章 女の嫉妬
ゆうきは小平太に寄りかかり、肩で息をしていた。
七「気持ちよかった?」
優しくそう問われ、頭が働いていない状態のゆうきは、思わずコクンと頷いてしまった。
七「武器、持ってなかったな!!悪かった!!」
ニカッと笑う小平太からは、すっかり黒い感情は感じられず、もうゆうきは怖いと思わなかった。あぁ、私が間違ってお風呂に入ったこと、きっと信じてくれたんだ…、よかった…。自分がされたことへの怒りよりも、安心の方が勝ってしまった。
文次郎は桶で優しくゆうきにお湯をかけると、手拭いを広げて掛けてくれた。
「あ、ありがとう…」
七「ところでゆうきちゃん、こっちも鎮めてくれると助かるんだが…」
小平太はゆうきの手を、自分の硬くなった股間に持って行く。
「え??……きゃー!!!」
あまりの大きさにゆうきは慌てて小平太から離れるが、ふらついて前のめりになってしまう。
潮「おい、大丈夫か!?」
咄嗟に文次郎がゆうきを支えるが、今度は文次郎の股間の反り立つモノが目に入って来た。
「い、いやぁー!!!!」
潮「ど、どうしたんだ?」
ゆうきは文次郎を払いのけると、勢いよく浴槽から飛び出した。
長「…大丈夫か?」
壁によりかかって一部始終を見守っていた長次に声をかけられるが、やはりその股間に目が行ってしまう。先ほどまで気づいていなかったが、3人は誰も手拭いで隠したりしていなかったのだ。
「ぎゃー!!!」
長次の股間は3人の誰よりも大きく、ゆうきは卒倒しそうになるのを堪えて、風呂の入口まで走った。
食「うお、なんだぁ!?」
入口で誰かとぶつかりそうになったが構わずに、ゆうきは身体を拭くのもそこそこに、慌てて自室へと逃げ帰ったのであった。