第4章 あれから。
シルクにちゃんとお礼を言ってから、帰宅しようと真夜中歩いていた。
シルクも忙しいのになぁ…編集を止めてまで私の話を聞いてくれた。
ちゃんと、私1人で解決しないと。
その時だった。
コツ、コツ、コツ…
後ろから、足音が聞こえてきた。
私は今日はスニーカーなので、そんな音は鳴らないはず。
振り向くと、そこには一人の男性が。
真っ黒な服装で、どんな顔かはしっかり見る事はできない。
なんか、気味悪いな…
しばらくして。
まだいる。あの足音が聞こえる。
ファンか…?だとすれば家を知られたくない。
遠回りをして帰る事にしよう。
その時だった。
コツ、コツコツ、コツッコツッコツッ
急に足音が早くなった。
走ってるんだ。後ろの人。
ファンであるなら、きちんと対応しなければならない。だけど…
不審者なら?
ここらへんは人も少ないし、不審者も出やすそうな場所。
ありえなくはない。逃げるべきか。
でも、ファンだったら…
そうこうしている内にどんどん近づいてくる。
どうしよう…?
「…あれ、あい…?」