第4章 あれから。
しばらく気まずい空気が流れる。
そういえばモトキとは今気まずい関係なんだった…
とりあえず、一言謝ろう…
貴「あの、モトキ…モ「あい。あの時は本当にごめん。」」
私の言葉を遮るようにモトキは誤った。
貴「…ううん。いいよ。こっちこそ、ごめん。」
モ「あいが謝る必要はないよ。悪いのは全部俺だ。」
どう答えていいのか分からなくて、しばらく黙り込んでしまう。
貴「…。別にモトキが嫌いな訳じゃないよ。でも…」
これからフィッシャーズとして活動していく中で、もしモトキと付き合う事になれば。
やはり色々めんどくさい事は増える。
それに…。
モ「…そうだね。分かった。」
分かってくれたようだ。
モ「とりあえず、今はあいが心配だよ。さっきの不審者がストーカーになれば…」
確かに、ありえない話でもない。
モ「とにかく、今起きたことメンバーに伝えておくよ。撮影時間をできるだけ早めてもらおう。」
貴「…うん。ありがとう。」
皆も忙しいのに…。
でも皆に迷惑をかけるのは嫌だが、何かあってからじゃ遅いし…。
それから、メンバーと話し合った結果、出来るだけ深夜に撮影をする時に一人で家に帰るのはやめようという話になった。
深夜の時はできるだけ家に帰らずに、シルクの家かマサイの家に泊まる事。
どうしても帰らなきゃいけないときはモトキなどに送ってもらう事。
このおかげでそのあと約数週間は、身の危険を感じる事なく生活を送っていった。