第2章 今。
モトキと帰る時は必ず車道側をモトキが歩く。
そういうとこよ。ほんと。
こういうのウオタミ見たら喜ぶんだろうなぁ(笑)
貴「今日も晩ごはん食べに来なよ。なんかあったかいの作る」
モ「助かるよ。あいの飯上手いからなぁ。」
嬉しそうに微笑むモトキ。
いっつも喜んでくれるから作りたくなっちゃうんだよね。
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モ「…うん、やっぱ美味しいよ。」
貴「本当?良かったー!」
モトキの感想を聞いてから、箸を手にして食べ始める。
他愛もない会話を続けながらも食べていく私達。
モ「あいのごはん食べてる事皆にばれたら怒るだろうなぁ。特にンダホ(笑)」
貴「そんなに美味しい?(笑)」
モ「美味しいよ!いっつも皆美味しい美味しい言ってたでしょ?」
貴「そうだけどさー…」
まぁ嬉しい事ではあるよね。
モ「…あいがお嫁さんになったら毎日美味しい料理が食べられるんだね」
貴「急に何いってんの?(笑)」
にこにこしながら呟いたモトキ。
モ「ねぇ、もう一回告白しても良い?」
私の箸が止まる。
貴「…返事は変わんないよ?」
モ「それでも。…ねぇ、俺を男として見てないでしょ。簡単に家上がらせてさ。」
そりゃあ何年の付き合いだと思って…
すると急に立ち上がり、私の腕を掴んだ。
貴「…ちょっと、やめてよ」
モトキは何も話さず、私の目をまっすぐに見つめている。
私はこういう時、どういう対応をすればいいのか分からない。
彼が何かを言うまでしばらく待った。
モ「…ごめん、帰るよ」
すぐに手を離し、荷物と上着を持ち部屋から颯爽と消えていった…。