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幸運と悪魔を宿すグリモワールを持つ少年たちの妹ちゃん

第3章 貴族の家


~誰かside~

その日、シルヴァ家は家中大騒ぎだった。召使いたちは慌ただしい動きを見せ、当主は少しの苛立ちを見せていた。その異変を敏感に感じ取った子供たちは、1人の召使いを捕まえ問いただした。

「そ…それが……旦那様の弟君様が……こちらにいらっしゃるそうで……」

「なに!? あの落ちこぼれが?」

シルヴァ家次男のソリドがそう笑うと、長女のネブラは呆れたように首を振った。

「落ちこぼれで追放された弟君が今更うちに何の御用なのかしら?」

「そ…それが……み…見合い相手を…お連れになるとか…で……」

「は?」
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