第2章 リヴァイ★邂逅相遇
まるで人間の言葉でもわかっているかのようだ。
そうしているうちに、全て必要な物が揃った。
大きめの鳥かご
止まり木
エサ
おやつ
保温器具
飼育本
移動用キャリー
インコ1羽でもかなり物入りだ。
「飼い主さんが見つかってよかったわね、オカメちゃん!」
「……………。」
店員ヒストリアの言葉にリヴァイは1つ質問をした。
「おい、そいつの名前は「オカメちゃん」なのか?」
名前なんてなんでもいいがさすがに「オカメちゃん」は勘弁だ。某ネバネバした大豆食品を連想してしまう。
「あ、いいえ。オカメちゃんは仮で呼んでいただけなので、お客様で新しい名前をつけてあげてください。この子は女の子です。」
「そうか。……そういやコイツのプレートに書いてあったオカメインコホワイトフェイスパールとはなんだ?」
「オカメインコは鳥の種類で、ホワイトフェイスパールはこの子の色柄のことです。オカメインコは色の種類が豊富なので、各色柄に名称がついてます。」
「そうなのか。」
ホワイト、フェイス、パール………
「お前は今日から真珠だ……文句はねぇな。」
真珠と名付けられた売れ残りのインコは満足そうにリヴァイを見つめた。
異論はなさそうだ。
「素敵な名前をもらったわね!真珠姫ちゃん!」
………勝手にアレンジしやがった……
「飼育で何か困ったことがあったらいつでも電話くださいね。あ、あとこれマンチボールっていってこの子の好きなおもちゃなんです。おまけで入れておきます。」
そう言われ見送られると、リヴァイは大荷物を抱えて店を後にした。
リヴァイの自宅は中野坂上のマンションだ。
すぐ目の前に要町の地下通路があるが、ここから副都心線まではけっこう地下を歩く。
しかも一度乗り換えをしなくてはならない。
「チッ、今日は車で来ればよかったな。」
少し後悔すると、リヴァイはタクシーをひろって自宅に帰った。
幸いリヴァイのマンションはペット可のため、堂々とペットを飼うことができる。
部屋に帰り、鳥かごを組み立てる。
エサと水をいれ、保温器具のヒートランプを取り付けると設置は完了だ。