第7章 リヴァイ★聖夜の誓い
「サンタは確かフィンランド人だ。こんな中野区のマンションまで来てくれるかわからねぇから俺がプレゼントを用意した。あけてみるか?」
真珠は包の前まで行き、つっつきながらソワソワしている。
リヴァイがあけてやり、中身を見せると、パタパタと羽をばたつかせながり喜んだ。
3つ買ったうちの1つをかごの中に吊るしてやると、真珠はかごの中で鈴をつついたり、ボールに噛みついたりしてはしゃぐように遊んでいる。
その喜ぶ姿をみれば、あの高額な値段もすっかりどうでも良くなっていた。
しばらく遊んでいた真珠も、リヴァイが見つめているのにきづくと、遊ぶのをやめて再び肩の上まで戻ってきてリヴァイの頬を甘噛みする。
「(リヴァイさん、ありがとうございます!嬉しいです!)」
「あぁ、メリークリスマス、真珠。」
愛しい彼女を撫でてやりながら、ふとリヴァイは飼育本に書いてあったオカメインコの寿命のことを思い出した。
オカメインコの寿命は20年以上と書いてあった。
本当にその通り元気に寿命をまっとうすると、その頃にはリヴァイは60歳手前くらであろうか。
「ハハッ、お前がばぁさんになる頃には俺はじぃさんだな。」
本当にハンジの言った通り、俺は一生独身の人生らしい。あいつが聞いたら腹抱えて笑うんだろうな。
でも、もうこの生活が心地良すぎて、今更変えたいとも、結婚したいとも思わない。
リヴァイが望むのはただ1つだけ。
「…なぁ、真珠。実は今日は俺の誕生日でもあるんだ。こんな俺にもプレゼントをくれるか?」
急に真面目な顔になったことに少し驚くと、真珠はリヴァイを見つめたまま首をかしげた。
「誓いというプレゼントだ。来年も、再来年も、ずっとずっと側にいてくれ。俺がじぃさんになるまでだ。お願いだから俺がじぃさんになる前に死ぬのはかんべんしてくれ…」
リヴァイは肩から自分の手に真珠を移動させると、お互い向き合うように見つめ合った。
「誓ってくれるか?」
真珠の答えなど決まっている。
「(はい、もちろんです!約束しますから、私の最後は必ずリヴァイさんが看取ってくださいね…)」
「あぁもちろんだ…」
リヴァイは安心したように、真珠のくちばしに軽くキスをした。