第7章 リヴァイ★聖夜の誓い
仕事を終わらせ新羅のマンションに着くと、ちょうどピザが配達されるところだった。
「おい、エレン。それは俺が注文したもので間違いないな?」
「あ、リヴァイさんにエルヴィンさん!ご無沙汰しておりました。今日はご注文ありがとうございます!」
「ここで受け取っていく。」
リヴァイはマンションの玄関前で会計を済ませると、ピザを受け取る。
「それではこれで失礼します!」
エレンはドンと拳を胸に当て例の敬礼ポーズをして見せた。
「あぁ、寒いから気をつけろよ。」
「はい!ありがとうございました!」
ペコッとお辞儀をして原付きで去っていった。
あの敬礼、本当に必要なのかよ…
リヴァイは心の中で突っ込んだ。
──ピーンポーン──
──ガチャ──
「エルヴィン!リヴァイ!ドイツの友よ!よく来てくれたね!もう準備はできてるから早く上がって。」
新羅はいつものテンションで2人を出迎えた。
「新羅、今年はなかなか連絡がこないから誘ってもらえないのかとおもったぞ。」
「エルヴィンすまなかった。せっかく聖夜の夜だ。今年こそは恋人同士水入らずがいいんじゃないかと思って……グハァッ!!」
「おい、つまらねぇ冗談はいい加減にしろ…手土産食わせねぇぞ。」
リヴァイが眉間にシワを寄せて新羅の脇腹に拳を一発お見舞いしている。
「グゥゥ…冗談と手加減がわらないやつだなぁ…その箱はピザかい?見かけないお店だね。」
ピザの箱には大きな翼を象徴したロゴが印刷されていた。
「そうなんだよ。この間差し入れを貰って食べたら私もリヴァイも気に入ってしまってね。手土産にはちょうどいいから注文してきたんだ。今下で受け取ったばかりだからまだ温かいぞ。」
リビングまではいるといい匂いがふわっと香った。
鍋の準備はもう完璧のようだ。
キッチンにはセルティ、ソファには静雄がいて、すでにビールを1本あけたところであった。
「よぉドイツ人カップル。誘って貰えてよかったな。」
静雄は片手を上げてサラッとリヴァイの怒りに触れそうなことを言ってくれる。
「………どいつもこいつも言いたいこと言いやがって。」
リヴァイは静雄に一言返したい気分だったが、ソファやテーブルが飛んでくるのも御免だなと、おとなしく席に着いた。