第7章 リヴァイ★聖夜の誓い
いくらなんでも押しすぎではないのかと声をかけようとすると。
「25000円です。」
店員ユミルがぶっきらぼうに金額をつげた。
はぁ?!25000円ってなんだ?
現金を持ち合わせてなかった訳ではなかったが、予想をはるかに上回る金額に一瞬驚くと、レジカウンターでまだ袋詰めされていないバードトイの値札が1つ目に入った。
──¥8900──
特に値段を見ずに選んだが、おそらく他の2つもにかよった値段であろう。
「ありがとうございました!今度は是非爪切りに連れてきてくださいねー!」
少し驚いたが真珠が喜ぶのであれば安いもんだ。
リヴァイは満タンになったポイントカードとお釣りを受け取ると、バードショップを後にした。
オフィスに着くと時刻は3時をまわろうとしていた。
「リヴァイおかえり。今日は早目に上がれそうだな。」
年内の仕事の依頼は締め切ったため、なんとか年末年始の休暇のめどがたってきた。
今年の師走も忙しかったなと思っていると、エルヴィンとリヴァイの2人のスマホが同時になる。
画面を見ると、新羅からであった。
「親愛なるドイツの友人よ。今年は2人水入らずがいいんじゃないかと思って声かけてなかったんだけど、静雄から2人が拗ねてるっていうの聞いてさー!今夜6時から恒例の鍋パーティーやるからよかったらカモーン♪」
「おい…なんで俺も拗ねてる事になってんだよ。静雄の野郎……」
「ハハハ、まぁいいじゃないか!せっかく仕事も早く終わりそうなんだ。さっさと片付けて新羅のマンションに行こう。」
「……ったく、わかったよ。」
するとリヴァイはスマホを操作し、どこかに電話をかけ始めた。
『お電話ありがとうございます!デリバリーピザ、自由の翼でございまーす!』
『その声はエレンか。忙しいのは承知だが、注文いいか?』
『あっ!もしかして、ミケさんのお友達の…』
『あぁ、リヴァイだ。』
『もちろん大丈夫です。』
『今から言う住所に6時に持ってきてくれ。注文は適当に3枚くらいでいい。』
『ありがとうございます!6時にお届けいたします!』
『頼んだぞ』
「この間食べたピザか?」
「あぁ、店員はともかく、味は美味かった。手土産にはちょうどいいだろう。」
「ナイスアイデアだなリヴァイ。」
2人は急いで仕事を片付け始めた。