第6章 リヴァイ★懺悔
昨夜、乃愛を家に入れる前に色々な事が脳内を巡ったが、真珠には何もかもバレてしまう、という最悪な可能性も頭の片隅に存在していた。
まさかのまずいことにその最悪の可能性が実現してしまってるようだ。
リヴァイが呼んでも出てこない。
手を入れてもよけて乗ろうとしない。
目も合わせない。
完全に拒否をされている。
リヴァイは冷静になろうと、真珠がいったい何でこんなに怒ってるのか今一度整理をしてみた。
女を上げてコトにいたったことだろうか
それとも、昨日カゴから出さなかったことだろうか
それとも、今さっきついたヘタなウソのことだろうか
……………きっと、すべてだろう。
リヴァイは大きくため息をついた。
真珠はリヴァイが思っていたよりも聡明で、自分のことを恋人のように慕っていたようだ。
そのため真珠の怒りももっともだ。
しかし、もう家をでないと間に合わない。
今日はスケジュール的に連れていける余裕もない。
「真珠…悪いが続きは帰ってからだ…行ってくる。」
リヴァイは時計の時刻を確認すると、慌ててでていった。
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オフィスに着くと、リヴァイはさっそく仕事に取りかかった。午後からは外での仕事もあり、やることは山積みだ。
カタカタとキーボードを打ちこみ、一分一秒でも惜しい中、まさかのエルヴィンが地雷をふんでくれた。
「リヴァイ、なんだか今日は朝からカリカリしてるな。どうした?貴婦人とケンカでもしたのか?」
エルヴィンの余計な詮索により一層眉間のシワを深くすると、ガンッとキーボードが破壊しかねない音を出しながらEnterキーが押された。
「あぁ?!うるせぇな。お前が喜びそうな話は何もねぇよ。世間話をしてる暇があるなら仕事片付けろ。」
「そうか、すまなかったな。」
何故だかエルヴィンの顔はかすかにニヤついている。
きっと長い付き合いのリヴァイのことは、だいたいお見通しなのだろう。
イライラしているリヴァイもなんのその。
エルヴィンは涼しい顔顔で仕事を片付けた。