第4章 リヴァイ★以心伝心
夕方、クライアントとの面談を終えると、リヴァイはすぐにオフィスに戻ってきた。
「エルヴィン悪かったな。お前もこれから出る用事あるんだろ?今日はもう帰って仕事は家でやる。何かあったら電話してくれ。」
「お疲れリヴァイ、了解したよ。何かあれば連絡するから今日はもう貴婦人と上がってくれ。」
だからその呼び方気持ち悪いからやめてくれ……
心の中でため息を一つつくと、リヴァイはオフィスを後にした。
地下駐車場からでて車を走らせていると、山手通りに入ったところで、すぐ後ろを走っている黒いバイクから手を振られた。
リヴァイはこの黒バイクをよく知っている。
ハザードランプをつけると路肩に停車した。
バイクのライダーはリヴァイのすぐ後ろにバイクを止めると、運転席の方までやってきたため、窓をあけて声をかけてやった。。
「よぉ、セルティじゃねぇか。仕事中か?」
『久しぶりだな、リヴァイ。今日は可愛い恋人が乗ってると聞いたぞ。紹介してくれないのかい?』
「なんだよ、だいたい見当はついてるが、誰情報だ…」
『臨也だ。』
……あのクソ野郎。俺をストーカーしたところでなんの利益にもならねぇってのに…いったいどういうつもりだ。いやがらせか?
「臨也の野郎、よっぽど暇人みてぇだな…」
『そんなことはどうでもいい!早く紹介してくれ!』
セルティが全身を使って焦れている。
「臨也が言ってたのはコイツのことだ。」
リヴァイは運転席の座席をグンと1番後ろまで下げると、助手席に置いてある鳥かごに目配せをした。
「…………!!!!!」
セルティは顔がなくても、わかりやすい程の態度で驚きを表現してくれる。
『か、か、か、可愛い!名前はなんていうんだ?リヴァイはこういうのがタイプだったのか?』
興奮してるのか、PDAをバシバシ叩くように打ち込んでいる。
「名前は真珠だ。タイプは…さぁ、どうだろうな……」
『これからリヴァイの家におしかけて、彼女の可愛さを堪能したいが、これから仕事なんだ……近いうち新羅のマンションにつれてきてくれよ!』
「……それは断る。お前がコイツを可愛がったらあの闇医者はヤキモチ妬いて、真珠を解剖しそうだからな。」
『……それもそうだ……』
セルティはがっくしとうなだれてしまう。