第2章 散りゆく華の名は
ねぇ、私は幸せだったよ。
でも、いつか巡り合えるなら私は・・・また・・・。
・・・・・・さようねら、冬獅郎。
日番谷:なぁ、おい何でどうして一緒にいるって約束したじゃないかよ!!!! 澪!!
真っ白な大地に、紅い血の後、お姫様の恰好をした俺の幼馴染は、誰にも看られず息を引き取った。
元々病弱で、屋敷に閉じこもっていた白い姫は、いつも俺の傍にいた。だけど、こうなる前に気づいてやれなかった。
彼奴の 澪の死期が近いことなど、俺は・・・・。
日番谷:・・・なぁ、俺本当はお前と結ばれたかったよ。
俺は何度も抱きしめた。
その腕にぬくもりがないのも自覚して、けど涙など出るはずもなかった。
彼奴がいなくなった・・・。
こんなにも寂しい感情が渦を巻くともわからずに、ただ空を仰げば雪が降り続けた。
全てを洗い流そうとする。真っ白な雪だけが・・・。
日番谷:・・・っゴホ、ゴホ
咳き込みし、抑えた手を見つめ俺は苦笑した。
あぁ、そうかこれは彼奴の・・・ 澪の・・・。
冬獅郎:いつの間にか移ってたんだな俺にも・・・。
目を開けることのないの 澪表情は、死ぬ間際まで泣いていたのか、涙の後があった。
どんなに声が聴きたくても、もう話してくれない。
日番谷:なぁ、いつかそっちに行ったら笑ってくれるか?
その言葉に反応はなく、その表情に俺は嘆いた。
その雪は俺の心を表すようにずっと降り続けた。
俺たちを埋め尽くすように・・・。
振り返れば思い出す 澪との思い出を・・・。