第5章 俺っちはそんなの認めないから!
「ただいま帰りました〜…いたっ!?」
「遅せぇぞぉ!!!!!!」
玄関のドアを開けた矢先、何かが私の顔面にダイレクトヒットする。
よくよく見るとそれは…スリッパだった…。
投げたのはもちろんあの酔っ払いだ。
っ〜〜〜、なんなのよ〜〜〜!!!!!
「遅いって…、この辺り初めてなんだから仕方ないでしょ!?」
「あぁん!?」
「ひっ…!もう、お酒はなし!買ってきたけど飲ませません!」
一瞬怯みそうになるのを隠し、私は靴を脱いで冷蔵庫に買ってきたものをしまっていく。
おつまみは別にいいけど、お酒は冷やしておこう。
もう絶っっったいに私の前では飲ませないけど。
飲むなら独歩の前で飲んでください。
「……」
…なんか嫌なくらい大人しいんだけど…。
大丈夫…だよね?
「おい、お前」
「きゃっ!?」
冷蔵庫を閉めたタイミングで、腕を引かれ、ソファへと押し倒された。
190cm超えの巨体が覆い被さる。
え、なにこの状況……。
なんで私寂雷に押し倒されてんの…!?