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【R18ヒプマイ】だからと言ってこれはない

第4章 選べるわけないじゃないですか


side夢野幻太郎

「そろそろ結婚しませんか?」

「えっ」

夕飯後、皿洗い中の有栖にそう言えば
彼女は持っていた茶碗を床に落とす。

パリンッと音がして割れた茶碗を見て
有栖は慌てたように声を上げた。

「あー!これお気に入りだったのに!!」

ショックと言わんばかりに有栖は膝をつく。
これは…タイミングが悪かっただろうか。

「ちょっと幻太郎!ぼさっとしてないで
ちりとりとほうき持ってきてよ!」

「あっ、はい」

…怒られてしまったな。
言われるままにリビングから小ぼうきとちりとりを
持ってきて破片を片付けるのを手伝う。

それから改めて先の話の続きをすれば
有栖は戸惑ったように頬を赤らめながら
「なんでこんなムードもへったくれもない時に言うのよ馬鹿」と目を逸らしてきた。

反応があまりにも可愛くて
「嫌ですか?」とわざと答えが分かりきったことを
問えば彼女は首を横に振る。

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