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【R18ヒプマイ】だからと言ってこれはない

第3章 だからって俺を巻き込まないで




お前こそ落ち着け、と帝統に後ろから頭を叩かれる。
僕の可愛い頭になにするのさっ!
と、振り向けば帝統は僕を退かして
幻太郎の隣に座った。
僕も席を移動して幻太郎の向い側に座る。

「とりあえず水のめ、な?」

「っ…はい」

ずび…と鼻を啜りながら帝統に渡された水を
ひと飲みして幻太郎は肩を落とす。
まさか泣かれるなんて。
おイタが過ぎたかなぁ?



「小生は…彼女に嫌われてしまった…」

「まだ嫌われたと決まった訳じゃねぇだろ
…別れちまったけど…」

じっ…とこちらを見る帝統の視線がまるで
『お前のせいだぞ』って言われてるようで
僕は気付かないフリしてニコッて笑いかける。

それからテーブルに身を乗り出して
幻太郎に訪ねた。

「てかてかっ!
幻太郎がどうしてそんな嘘ついたのか
ちゃんと言えば良かったんじゃないのっ?」

「分かってます
小生がちゃんと理由を説明しないでいるから
愛想を尽かされたに違いありません…」

そう言って幻太郎はまた水を飲む。
さっき泣いたから水分を欲してるんだろう。

「それ自覚してるなら説明しなよ〜
そんな隠すこと?
僕と帝統にも話せないのー?」

そこまで踏み込めば幻太郎は目を泳がせる。
まあ…粗方予想は着いてるんだけどね。

「…2人になら、まあ…」

「やったぁ〜★聞く聞くぅ!」

「マジか
…いいのか?」

バンザーイと僕が両腕をあげればその傍らで帝統が幻太郎に身を乗り出す。
幻太郎は静かに頷くと、事の発端とも言える今回の「嘘」について話し始めた…。

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