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【R18ヒプマイ】だからと言ってこれはない

第2章 年下のくせに生意気なのよ



「だめ、逃げないの」

驚いて離れようとする一郎の頭をガッツリ抑え
舌で唇をこじ開けて上顎のザラザラしたところを
重点的に責め立てる。

「っ…ん…や…は、離っ…ぅ…くっ…」


それから相手の舌を捕まえて吸ったり舐めたりすれば
だんだんと一郎の腰が抜けてその場にへたりこんだ。

「な、なんだよいまの…」

あ、まだ意識あるんだ。
私が昔アイツにこれをされた時はヘロヘロになって
気を失ったって言うのに…。
やっぱり普段からヒプノシスマイクでラップしてるからこのくらい耐えられるんでしょうね。

「なに、ってキスだけど」

「きっ…ま、まさかこれを二郎に…?」

「ご明察」

そう返せば一郎の顔が赤いんだか青いんだか
よく分からない顔になる。
三郎なんかこれ以上といってないくらいの驚き顔だ。

「お、おま…あ、アンタには
夢野幻太郎っていう
男がいるのになんでこんなこと…!」

「幻太郎とはもう終わったの!!!!」

幻太郎のことを出されたのが妙に勘に障って
口から出た声は自分でもびっくりするくらい
荒々しかった。

…らしくないな。うん、今日はらしくない。
これもそれも全部幻太郎のせい。
その気がないなら最初から
あんな嘘ついて欲しくなかった。

他の嘘だったら許せたのにな…。
これだけはどうしても駄目なんだ。
2人で過ごした時間は一体なんだったんだろう。

しん…と静まり返った部屋の居心地が悪くて
とっとと眠ってしまいたくなった。

「…ごめん。
ちょっとやり過ぎたわ…
二階の部屋借りるね」

「あ、えっと案内は…」

「よろしく…」


その日私は三郎に部屋を案内してもらい
そのまま布団に潜る。

今日は色々なことがあった。
勢いで家を飛び出して、独歩の家で愚痴って、
路上で吐いて、……それから……さっきの事とか。

傍から見たらクソ女じゃんか。


「……ばっかみたい」

私は明日のことが急に不安になり
電話を手に取った。

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