第33章 渡したくない@黄瀬@
「次の授業のじゅんびっ……」
用意したセリフは最後まで言えなかった
押し倒されたユウ
顔が近い2人
俺はいつもの笑顔を作った
「あれっユウ!
…邪魔したっスかね?
ごめんごめん~。
……でも、俺、ユウにちょ~っと
用があるんス。」
無理矢理体を引きはがし
ユウの腕を掴んで資料室を出る
「っ……おにいちゃっ
んっ、痛いっ……!」
知らない内に力が入っていたようだが、
ユウの抵抗もお構いなしに進み
空き教室に入った
がちゃり
と鍵の音が響く
その音を聞き終わる前に
開きかけたユウの唇を塞ぐ
少し開いていた口には
舌がスルッと入った
「んっ、やぁ、
にいちゃっ」
苦しそうに俺の胸を叩くけど
そんなの気にしてあげられない