第6章 不機嫌な彼。
結局…ファミレスで、翔太君にパフェを奢り…
そんな中、私というと。
なぜか…浩二君と翔太君に…
見つめられていた…。
い…痛い。
視線が痛いです。
「翔太さぁ、さっさと食って帰れよ。」
不機嫌っぽい浩二君に促され、
へいへいと翔太君は席を立った。
「なんか、浩二がうるさいから帰るわな。
んじゃ、またね。凛ちゃん。」
手をひらひらとさせて、翔太君は
帰って行った。
学校以外で、二人になれた事は嬉しいんだけど…
えっ?何で不機嫌っぽいん?
それに、何か緊張してきたし…。
微妙な空気の中、浩二君が口を開いた。
「だから言うたやん。」
…何を??
「あいつ、お前の事気に入ってるって。」
そう言われて、前に浩二君が
そんな事を言ってた事を思いだした。
「…んな訳ないでしょ。私なんか普通やで。
他に、可愛い子いっぱいおるやん。」
そう言って笑い飛ばした私に、
「…それはそうなんやけどな。」
…うぅ…。
自分で言った事やけど、
浩二君に賛同されると…凹むわ。
「どうせ…普通ですよ…。」
そうつぶやいた私に、
「凛は、『普通』でええねん。
頼むし…目立たんで。」
浩二君は、そう言って
私の頭を小突いた。
もう…意味…分からん。
「とにかく、これからは勉強も俺が教えるから。」
浩二君は、帰るぞと席を立った。