第11章 幼馴染
風磨
「幼馴染とか言うなよ!
お前は人の話を聞けっ、お前の言う幼馴染は何か勘違いされる幼馴染に聞こえるんだよ〜。」
風磨は困ったように
手で頭を抑える
そんな姿が少しだけ
ほんの少しだけ
可愛いって思った……かも。
でも、それより
「おさな、なじみ、だったんだ…」
何でだろう。
ちょっと声が震えてきた
友達の好きな人
って知っただけなのに
仲のいい2人の姿が視界に入るたび
入るな!見たくない!
って思っちゃう
♪〜 ♪〜
チャイムが鳴ると
風磨と真菜も席に戻るけど
風磨は私の隣の席だから
モヤモヤとドキドキに気づかれないように細心の注意をしておく。