【R18】Morning Glory Fizz【赤井秀一】
第82章 異世界から来た理由※
『こちらの世界に
愛する人や守りたい人を
沢山作っちゃったんで…』
秀一さんはコーヒーのおかわりを
目の前に置いてくれた
降「そうか…守りたい人か…」
降谷さんは一瞬
何かを思い出すかの様に
窓の外の遠くの方を見つめた
2、3秒静かな空気が流れた後
こちらに視線を戻して、
また口を開いた
降「それで…僕らの物語の結末は…?」
『…分かりません
組織が壊滅した、この結果が
正しい結末なのは
間違いないと思うんですが
正直途中から物語の続きを
知らないままこっちに来ちゃったから…』
私は熱々のコーヒーを啜った
降「なるほど…
もし本当に異世界から来たと言うなら
葵さんの過去の経歴や
戸籍が無い事も、
僕が物語の登場人物で、降谷零であり
安室透、それからバーボンであった事を
最初から知ってたのも納得がいく」
『信じなくてもいいですよ』
私は微笑んだ
降谷さんは一瞬、目を大きくした
こんな事を突然言われて
信じれる人は中々居ないと思う
降「信じ難いが…葵さんが
嘘をついている様には見えない」
『嘘は付いてませんよ
もう…嘘を付く理由はありません
今の私を信じてくれれば
それだけで充分です』
ここまで黙って
聞いていた秀一さんが口を開いた
赤「俺も初めは信じられなかったが
今はそうだと信じている
こんな運命、素敵じゃないか」
秀一さんは私の頬にちゅっと
リップ音を鳴らしながらキスをする
『ちょっと、降谷さんの前ですよっ…』
降「赤井が羨ましいよ…ほんと」
ちゃんと話せて良かったと
ほっとひと息ついて
まだ温かいコーヒーを口にした
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