第78章 宿敵

ジ「今すぐここを出る。準備しろ」


そう言われて体を起こし
散らばった服をかき集めた


シャワー浴びたい、と
言おうとしたが
焦っている様子のジンを見て
私は慌てて服を着た


服を着替え終わると
ジンに呼ばれる


ジ「これを飲め」


手渡されたのは白い錠剤


やばい薬だと思った


こんな怪しい物飲めないと
拒否しようか、
したら殺されるだろうか
朝から思考を働かせる


ジ「安心しろ、怪しい物じゃねぇ
ただのアフターピルだ」


『…へっ？』


ジ「いいから飲め」


よく分からないが
ジンも知らない所で子供が
出来たら嫌なんだろうか


そんな面倒な事に
なりたく無いのだろうか


私はジンの言葉を信じて
その錠剤を飲み干した


その後直ぐにホテルを出て
地下にある駐車場まで
ジンの後ろをついて歩く


何故、急にホテルを出たのか
どこへ行くつもりなのか


不安が私を襲う


だが、その不安は
直ぐにかき消された


赤「そこまでだ、ジン
大人しく人質を解放しろ」


声がする方を見ればそこには
秀一さんと降谷さん、
他数名の人が私たちを囲んでいた


私は秀一さん達の元に
駆け寄ろうかと思ったが
ジンに動きを封じられる


私を盾にする様に
前に出し首にはジンの腕が


右手にはポルシェ
丁度運転席のドアの横で。


左のこめかみに
拳銃を突き付けられた


ジ「まさか…お前が生きてるとは
思いもしなかったぜ…赤井秀一」


秀一さんも降谷さんも
構えた拳銃をコチラに向けている


赤「ふっ…感動の再会を
楽しみたい所だが
生憎、急ぎなもんでね…
その人質を解放してもらおうか」


ジ「そう簡単に行くかよ
…それにバーボン…
どういう事だ、てめぇ」


降「見た通り、僕は元から
こちら側の人間ですよ…
組織は終わりです
貴方にも連絡が行きましたよね
ボスは捕まりました
残す幹部は貴方だけです」


残す幹部…
という事はあの後
ベルモットも捕まったのか…


秀一さんが留守にすると言い
出て行ってから
日本警察とFBIの合同捜査で
組織を、ボスを捕まえる作戦が
実行された…という事か。



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