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【R18】Morning Glory Fizz【赤井秀一】

第76章 初めてのお揃い




お弁当を作っている最中
ぴったり横に付いて
じっと見てくる秀一さんは
遠足の日の子供の様で


『はいっ、完成です』


赤「食べるのが勿体ないな…」


『残さず食べて下さいよ!』


赤「ちゃんと食べるよ、有難う」


そう言い、また頬にキスをされた


秀一さんと朝食を食べて
仕事へ行くのを見送る


赤「何かあれば連絡をする事、
外出時はスマホを持ち歩く事、
戸締りはきちんとするんだぞ
…それから…」


『大丈夫ですよ!
ほら、遅刻しますよ!』


赤「ああ、行ってきます」


私は秀一さんの手を引いて
背伸びをしながら唇にキスをした


『気をつけて行ってらっしゃい』


秀一さんはふわっと微笑んで
私の頭の上にぽんっと一度
手を置いてから玄関のドアを開けて
出て行った


ぐっと伸びをして
ゆっくり一人の時間を満喫しようと
心に決める


本を読んだりテレビを見たり
適当に昼食を取って
夕食はオムライスにしようと
決めた時、卵を切らしている事に
気が付いた


今朝、お弁当の卵焼きを
作った時に丁度切らしたんだった


秀一さんからは
ある程度の生活費として
現金を渡されているから
それを持って買い物に行こう


出掛ける準備をして外へ出た


スーパーに向かって歩いている途中
何か違和感を感じる


誰かに見られている様な…


跡を付けられている様な…


私の足は次第に早くなる


目に見えない
なんとも言えない怖さと
不安が襲った


早歩きの足は駆け出していて


曲がり角を曲がった瞬間
誰かとぶつかって
体がよろめいた


『すいませんっ…』


バッと顔を上げて
相手を見上げた瞬間
背筋が凍り付いた


べ「やっぱり生きていたのね…ティフィン」


ベルモット…!


私は一歩後退った


べ「下手に動かない事ね」


そう言いながら
ベルモットは上着の内側から
拳銃をチラつかせた


べ「あの状況でどうやって
生き延びたのかは知らないけれど…
もう、終わりよ
貴女をジンの元に連れてってあげる」


横付けされた黒い車


無理矢理後部座席に
押し込まれた


横にベルモットが乗り込み
私に拳銃を突き付けた


べ「もう逃げられないわよ」





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