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【R18】Morning Glory Fizz【赤井秀一】

第70章 さざ波の夢




赤「ふっ…秘密か。まあいい、
それよりもどうすれば
夢から覚めるんだ?」


『…それが、分からないんです』


秀一さんは短くなったタバコを
灰皿に押し付けた


赤「そうか…
未来から来た迷子の子猫ちゃん
と、言ったところか」


『そんな可愛いもんじゃ…』


赤「可愛いさ…
なんたって俺の未来の恋人なんだろ?」


ふっと笑った顔に
心臓が大きく跳ねた


『な、なんで恋人って…!』


赤「さっき、俺の事が大好きって
言っただろ」


『あっ……』


つい、言ってしまったていた。


赤「おいで、子猫ちゃん」


伸びて来た腕に
そっと包まれて抱き寄せられる


『秀一さん…好き…大好き…』


赤「ああ、分かっている」


『…帰らなくちゃっ…
早く、目を覚まさないと…っ』


秀一さんはギュッと強く
私の体を抱いた後
少し体を離してくれた


赤「早く目を覚まして
未来の俺を安心させてくれ」


両手で頬を包まれて
自然と唇が重なった


軽く触れたキス


赤「おはようのキスだ。
10年後にまた会おう…」


その言葉を最後に
辺りは白い光に包まれた











ーーーーーーーーーーーーーーーー


意識がふわふわする


目を開けて、辺りを見回そうとしても
よく見えない


体を起こそうとしても
力が入らない


赤「葵!」


『しゅう…いちさん…どこ…?』


赤「ここだ、直ぐ傍に居る」


手に温かい感触がして
それは直ぐに秀一さんの温もりだと
気付いた


ゆっくりと体を起こされたかと思えば
キツく抱き締められる感覚と共に
秀一さんの匂いがする


赤「目が覚めて良かった」


『ごめ…なさい』


赤「もう危ない目には合わせない」


その言葉を聞いて
先程まで見ていた夢を思い出した


どうしようもなく
愛おしさが溢れ出す


『しゅういちさん…あい…してます』


赤「俺も愛してる。
心配するな、もう大丈夫だから」


『…はい…、しゅういちさん…
ただいま…』


赤「お帰り、葵」







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