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【R18】Morning Glory Fizz【赤井秀一】

第69章 おやすみ、ティフィン




ベルモットは不敵な笑みを浮かべながら
注射器を押し切った


体内に液体が入っていく


私は掴まれていた手を
思いっきり振りほどいた


だが、直ぐに体が
言う事を聞かなくなり
その場に這いつくばった


本当にこのまま
死んじゃうのかな…


秀一さん…
勝手な事ばかりしてごめんなさい…


会いたい…


秀一さんに会いたい


体が熱い
ひどく目が霞む


霞んだ視界の先には
もうベルモットの姿は無くて
辺りは緋色に燃えていた


熱い…


ベルモットが火を放ったのだろうか


逃げなくちゃ…


でも体が動かない


悔しくて悲しくて
涙が溢れてきた


『…しゅ……いちさ……』


降「葵さん!」


降谷さんの声が聞こえる


でも、目が見えなくて
力の限り腕を伸ばした


私の手を掴む感覚


降「もう大丈夫だから、
意識をしっかり保つんだ!」


『…ご…めん、なさ……』


降「喋らなくていい
直ぐに警察病院へ向かう!」


私を抱き抱える感触がする


意識が途絶えていく


死にたくない…


その時脳に懐かしい声が響いた


ーーこんなところで
君を死なせたりしない


懐かしい声の主は
私をこの世界に連れて来てくれた彼


ーー君には幸せになってもらわないとね


太陽みたいに笑う彼


ーー少しの間、良い夢を見ようか


また私は彼に助けられるのか…


先程まで息苦しくて
重たかった体がスッと軽くなる


ーーおやすみ、良い夢を…







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