• テキストサイズ

【R18】Morning Glory Fizz【赤井秀一】

第62章 前進




体を起こして
何故こうなっているのか
考えたけど私の最後の記憶は
テーブルに突っ伏したまま
寝てしまった所で終わっている


何がどうなって
川の字で寝ようという結果になったのか
二人に聞かないと分からないが
その微笑ましい光景を見て
心が穏やかな気持ちになった


ふぁー、と大きく伸びをした所で
秀一さんががばっと抱き着いてきて
お腹に顔を埋めてくる


『秀一さん、起きてたんですか?』


安室さんが寝ている事を気にして
小さな声で聞くと、何も言わずに
首を振ってお腹をスリスリしてくる


完全に起きてたじゃん…


頭を撫でてあげると
ムクッと顔だけ上に向けて


赤「おはようのキスをしてくれ」


と、言ってきた


体を丸めて
秀一さんの額にちゅっと
キスをすれば不満そうな顔で。


安室さんが隣で寝ているのに
唇にキスなんて出来ない…
そんな事を思いながら
安室さんの方を向けば
じっとこちらを見ていて


安「僕にもおはようのキスをして下さい」


と言われる


秀一さん、安室さんが
起きてるの分かってて
言ってきたなぁ…


赤「ダメだ、葵の唇は渡さん」


安「赤井ばっかりずるいです」


不貞腐れる安室さんの頭を
ぽんぽんと撫でる


『おはようございます』


と言えば微笑みながら
「おはようございます」と言われた


そういえば、
安室さん、仕事とか大丈夫なのかな…


公安の方とかも
忙しそうなイメージがあるし…


赤「昨日から安室くんの事ばかり
気にしているな」


秀一さんは体を起こして
伸びをしながら言う


『気にしてると言うか心配なんです』


安「心配しなくても大丈夫ですよ」


安室さんも体を起こしてから
こちらを向くと微笑みかけてくる


ただ、その微笑みは
何処か寂しそうにも見えた


やっぱり、心の傷は
計り知れないほど
大きいものだったんだろうと
不安な気持ちになる




.
/ 493ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp