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【R18】Morning Glory Fizz【赤井秀一】

第60章 剥離




安「貴女は沖矢昴の恋人で
尚且つ、赤井と行動をしていた…
そろそろ赤井と沖矢の
関係を話してくれませんか?」


心臓がバクバクと煩かった


安室さんはまだ
秀一さんと昴さんの関係を
疑ったままだ


安「貴女の口から吐いてくれれば
有難いんですが…」


これでバレてしまえば
何もかも私のせいだ…


考えるんだ…打開策を…


そう思っても緊張と
嫌な威圧感で頭が働かない


膝の上で拳を握りしめた


車は、港が見える駐車場で停車する


ここ…安室さんと一緒に
来たことがある…


安「さて、吐いてもらいましょうか」


逃げなきゃ…
早くここから…安室さんから
逃げないと…


私は逃げ出そうと
車のドアに手を掛けた


が、しっかり反対の腕を
安室さんに掴まれた


安「逃がしませんよ」


『…離してっ!安室さんっ!』


安室さんの手を振り解こうと
腕に力を入れたが
ビクともしなかった


途端に心臓を鷲掴みにされた様な
痛みが体を襲う


『…っ……!』


この感覚…!まさか…!
また幼児化してしまう…!


掴まれていない方の腕で
胸を押さえ、うずくまった


ダメ!…安室さんの目の前で
幼児化したら…!全部バレちゃう!


耐えて…!


安「葵さん!しっかりしてください!」


先程まで私の腕を掴んでいた手は
背中に回されて優しくさすられる


額に流れる汗が
ぽたりと膝の上に垂れた


『…ゔっ……ああああーっ!!』


骨が溶ける…!


苦しくて、呼吸が出来なかった


ああ、もうダメだ


体の痛みは一瞬だった


安「……ティ…フィン……?」


私は呼吸を整えながら
自分の手のひらを見た


小さくなった子供の手だ


恐る恐る横にいる安室さんの
顔を見上げれば
目を見開いて、幽霊でも見たような
顔をしていた


安「…一体…これはどういう事なんだ…」


当たり前の反応だ


私は何から説明すれば良いのか
何処まで説明して良いのか
分からなくて、
安室さんを見ていた視線を
膝の上へと移した




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