• テキストサイズ

【R18】Morning Glory Fizz【赤井秀一】

第6章 安室透という男




【赤井side】


もう寝ろと部屋に葵を送り
俺はまた書斎に戻ってきた


椅子に座りパソコンを開く


昼間、上司のジェイムズに
葵ことを調べてくれと
頼んでおいた


まさか…戸籍ごとないとはな…


過去の経歴も
何も出てこない


こんな人間が存在するのか
ってほど真っ白な資料


一体あいつは何者なんだ?


まぁ、共に生活していれば
わかるだろう


空いたグラスにバーボンを注ぐ


グラスを片手に
ふと、葵を思い浮かべる



ころころと変わる葵の表情


美味そうに俺の作った飯を食う姿


何かを隠そうと慌てる姿


悲しそうに空を仰ぐ姿


俺の手に一々翻弄される姿


…フッ…面白い…


…元気が出るおまじないか


思わずしてしまったキス


あまりにも反応がかわいすぎて
つい、意地悪をしてやりたくなった


もっと違う表情を見てみたいと
興味がそそられる


明日はどんな顔を見せてくれるのか


どこか宮野明美と葵を
重ねて見ているんだろうか


出会った時は思いもしなかった
翻弄されているのは俺の方か…


グラスの中のバーボンを
一気に飲み干し
タバコに火をつけた





.
/ 493ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp