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【R18】Morning Glory Fizz【赤井秀一】

第5章 元気が出るおまじない





家の中に入り
昨日私が寝たであろう
部屋に荷物を置く


沖「これからはこの部屋を
使ってくださいね」


『はい…』


部屋を出ようとする沖矢さん


思わず服の裾を引っ張ってしまった


沖「随分と甘えたですね」


なんて言いながら
私の方を振り返ってくれる


そしてまた頭に手を置いて
そっと撫でてくれた


俯いて何も話さないでいると
顔を覗き込まれた


そのまま徐々に近づいてくる
沖矢さんの綺麗な顔


薄く形のいい唇が
おでこに当たる


息が止まり


時間も止まったような感覚に陥る


ちゅっ…と静かな部屋に
リップ音が響いた


『…ぁ、……』


顔を真っ赤にして
目を見開いて口をぱくぱくさていると


沖矢さんはにこりと微笑み
人差し指を唇にあて


沖「元気が出るおまじないですよ」


と、子供に言うように
言ってきた


沖「さ、私は夕飯の支度をしますので
先にお風呂にでも入ってきてください」


もう一度頭をぽんぽんっとされて


『…あの、その…今日は
ありがとうございました…』


精一杯の感謝の言葉を
やっと口に出来た


沖「構いませんよ」


と、またにこりと微笑まれた














ーーーーーーーーーーーーー


大きいお風呂で
ざぶんっと湯船つかる


おでこに手をやり
沖矢さんの唇の感触を
思い出す…


『…何やってくれてるんだ
…あの人は』


と頭の中は沖矢さんのことで
いっぱいになる


今日の様々な
からかわれっぷりを
思い出しては
顔が熱くなるを繰り返した


どきどきと収まらない心臓


『本当に…心臓に悪すぎる…』


ぶくぶくと
目の下まで湯船に浸かる


そろそろ出ないと
沖矢さんがわざと来そうだ


そう思いお風呂場を後にした




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