• テキストサイズ

【R18】Morning Glory Fizz【赤井秀一】

第43章 強い意志※





【赤井side】


俺は最初は葵を
束縛し過ぎたと思っていた


別れを告げられても
別れる気なんかなかった


だからこの家で俺と一緒に住むことを
条件として提案した


いつでも側に居れるように


どんな形であろうが
手離すつもりは更々なかった


葵の様子を
何も言わずに監視しているが
やはり可笑しすぎる


昨日葵が出て行った時に
葵の部屋に盗聴器を
仕掛けさせてもらった


どうやら昨夜は
中々眠れなかったらしい


今頃洗面所に居るだろうと
そこへ向かった


酷い顔をした葵が居た


『…あ、おはようございます』


赤「おはよう」


挨拶を交わすと
俺を避けるように
慌てて洗面所を出ようとしたから


思わずその小さな体を
背中から捕まえて
腕の中に閉じ込めてしまった


葵の心臓の
鼓動が早まるのを確認した


こんな小さな体で
一体何を背負っているんだ…


赤「…俺の元に戻って来い」


耳元で囁いた


葵は出会った時から
隠し事が下手だった


だから俺を嫌いになったなどと
言う言葉は信じていなかった


『…戻れません…
ごめんなさい…離してください』


その言葉を聞いて
何か強い意志があると思い
スッと腕から葵を解放した


葵は早足でその場から出ていき
自分の部屋に戻ったらしい


耳に付けている
遠隔式のイヤフォンから聞こえた


《…戻りたいよ…秀一さんっ…》


と言う葵の声


やはり、何か隠しているんだな…


誰かに脅されているのか?


組織の人間か…


バーボン…いや、ベルモットか…


バーボンなら俺が目的だろう
ベルモットなら葵自身か…


この2人のどちらかだろうな
脅されていたなら
あの日葵が急に
家を飛び出そうとしたのも頷ける


そこまで考察をして
俺は葵の部屋へ向かった


コンコン…


ノックをすると
部屋から返事が聞こえて
扉を開けた




.
/ 493ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp