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【R18】Morning Glory Fizz【赤井秀一】

第4章 ショッピング




全くこの人は
サラッと問題発言を連発して…


これから同じ屋根の下で
生活をするというのに
身の危険を感じた。


車まで戻って
手元にあるキーで
ドアを開けた


『買って頂いた上に
荷物まで持って頂いて
ありがとうございます』


沖「構いませんよ」


ふと空を眺めた


昨日見た真っ赤に燃える夕日を
思い出した


もう夕暮れか…


昨日はあんなに不安な気持ちで
いっぱいだったのに


赤井さんのそばに居るだけで
何故だか少し心が落ち着いて


この世界に飛ばれた事を
忘れそうになる…


まだ怪しまれているだろうし
疑われてるだろうけど


信用してもらえるまで
頑張って生き抜こう


それから元の世界に
戻れる方法を…


…そこまで考えて


ちくりと胸が痛んだ…


胸に手を当てて思った


元の世界に戻れたら
もう赤井さんとは会えないんだ


知らず知らずのうちに
赤井さんに惹かれる部分があったんだ…


自然と涙が溢れてきた


沖「どうされました?」


後部座席に荷物を置いた沖矢さんが
側まで寄ってきて
顔を覗き込んできた


左手で私の涙を拭ってくれる


本当に優しいんだな…この人は…


その優しさに余計に涙が溢れて
止めようにも止まらなくなる


『…うっ…ひっく…』


途端にぶわっと何かに
包まれる


嗅いだことのあるタバコの匂い


あぁ、今沖矢さんに
抱きしめられてるんだと
認識した


沖「そんな顔をするな」


聞いたことのある台詞に
心臓が鳴る


抱きしめられながら
頭を撫でられ
少し安心した


今の私は子供みたいだな


そんな事を思った


沖「夕飯はここで食べようと
思っていたんですが
今日はもう帰りましょうか」


そっと体を離して
助手席のドア開け
中へと促される


大人しくそれに従う


運転席に座る沖矢さん


静かに車が発進する




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