【R18】Morning Glory Fizz【赤井秀一】
第40章 ドライブ※
沖「何処か行きたい所ありますか?」
『うーん…海を見に行きたいです』
沖「了解」
流れる景色を眺めながら
久しぶりの外に
テンションが上がった
組織に狙われている事を
忘れて今日は楽しみたい
2人してコソコソと
姿を隠して過ごさないと
いけないなんて
少し笑えてきてふふっと笑った
沖「どうかしましたか?」
『いつか堂々と
デートがしたいですね』
沖「そうですね」
と、昴さんは
ハンドルから片方の手を離して
私の髪を撫でた
赤信号で車が停止する
ふいに昴さんの顔が近づいてきて
ちゅっと軽くキスをされた
顔が熱くなる
沖「今日も可愛いです」
信号が青に変わり
車が発進する
車内に甘く穏やかな空気が流れた
しばらく走っていると
徐々に建物が少なくなって行き
海が見えた
『わあっ…!』
青々とした海に
思わず目を奪われた
沖「その姿ではしゃいでいると
本当に子供みたいですね」
『子供ですもん』
2人でやいやい言いながら
車を停めて外に出る
潮風が気持ちいい
昴さんは左手を差し伸べてくれて
自分の右手をそっと添えた
ぎゅっと手を握られて
浜辺の方へ歩いた
人っ子ひとりもいない空間で
この世界には私と昴さんしか
居ないんじゃないかと錯覚する
沖「葵さん、次にここへ
来る時はお互い本来の姿で来ましょうね」
昴さんを見上げると
にっこりと微笑まれた
『はいっ、約束ですよ』
昴さんはしゃがんで
目線を私の高さに合わせてくれた
そのままぎゅっと抱き締めてくれる
微かに香るタバコの匂い
それが私に安心を与えてくれた
そっと体が離れると
頬に手を添えられて
唇が重なる
啄ばむように
唇を食べられたかと思うと
ぬるっと舌が侵入した
『…んっ…はっ』
甘い吐息が唇の隙間から漏れた
唇が離れて再び抱き締められる
沖「やっぱり我慢出来ません」
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