第14章 ◎貪欲な男-雅紀-side
「え?ちょっとリーダー?」
思わず驚いてリーダーに聞き直した。
だって'貪欲'って……リーダーの口から
「んふふ……んあ?なに?恐かった?」
「う、うん。ちょ、ちょっと、ね」
「そっか……ごめんごめん」
え?で、話の続きはって聞こうとすると
リーダーはコーヒーをコップに注ぎながら
「好きなもんを手にいれたかったら、
オイラは何でもするよ?
それが恐ろしいことでもダメなことでも」
「でも……俺、言っちゃったし……」
香織ちゃんと朝までいたこと
しかも香織ちゃん俺のこと好きって…
「んなの知んないよ。
いいんじゃない?それも人生でしょ」
「………………よくないよ、やっぱり」
「相葉ちゃんって……
ある意味、貪欲だったりするのかもね」
「え?」
「うんん。なーんも」
なんてちょっとリーダーのことが
大人な男に見えた気がした。