第13章 ◎守れない-雅紀-side
「…………俺ね、昨日の夜なにしてたと思う?」
「え?」
きみはこんな男を好きになっちゃだめだよ。
2回も同じミスはしちゃだめなんだよ。
俺にとって大事な人だから……。
「昨日の夜、女の子と朝まで一緒だったの」
「…………それ、って……」
「そう。だからだめだよ。
にはもっと良い人がいるよ」
「……………雅紀は、守ってくれないの?」
「え?」
意外にもビンタされなかったことに驚いて
その質問に声を裏返してしまった。
「私は……ずっと信じてたよ。
心のどこかで……雅紀のお嫁さんになれるって」
そのとき遠い過去がよみがえった。
そっか。
そんなこと言えたんだよね。昔は