第13章 ◎守れない-雅紀-side
俺の姿に驚いてては、
涙を拭いて俺のことをもう一回見た。
「な、んで……仕事は?」
「オフ…………ねぇ、どうしたの?何かあった?」
「……………………大丈夫」
'大丈夫'なんて言葉好きじゃない。
だって自分が一番使ってるから。
無理してるときに使ってる言葉だから。
「……辛いこと、あったの?」
「……っ…………うんん……ない…っ……」
「あるでしょ?言ってよ、俺に」
「……う"っ……っっ……
裕典が…………浮気し、てた……っ……」
こうなるって分かってたのに……
早く止めればよかったのに
あのとき何度叩かれても止めればれば……
は泣かずにすんだのかな?