第9章 ◎子供な大人の助言
一人の男性がマイクの前に立って、
一礼をして話し出した。
〈え~、新郎とは高校生の時に出会いました
サッカー部で県大会に出れたのは、
新郎の明るさとリーダシップの良さだと思います〉
なんか青春ってかんじ
私って青春してたのかななんて思った。
〈二人は幼なじみで、
よく新郎から相談を受けていました。
どうやったら幼なじみを抜け出せるか?
どうしたら恋人になれるのか?
なってもいいのか?〉
'幼なじみ'独特の悩みなのかな?
私も同じことを考えてたから…
〈そんな彼に僕は上手く答えれませんでした
ですが今日は答えをちゃんと持ってきました
それは、'幼なじみは鴨の味'です。〉
その言葉に会場も新郎新婦も興味津々
もちろん私もユキもハテナマーク
〈幼い頃から好きあってた二人が
大人になって恋人同士になれば、
その愛はもっと深まるという意味です。
彼には言いたい。
幼なじみほどお互いを知ってて、
時間が誰よりも長いのはいません。〉
雅紀と私もそうなのかな……
なんて思ってみる。
〈だからこの結婚は上手くいきます。
僕が絶対保障したいと思います。〉