第5章 ◎昔みたいに
そう言うと'じゃあ'と言って雅紀が、
上着やら帽子やら荷物やらを持ち出した。
「え?な、なにしてるの?」
そう雅紀に聞くと'そっちこそ'みたいな顔で
私のところに再び近づいてきた。
「俺ん家、来ないの?」
「はい?」
え、今なんて言った?
'俺ん家来ないの?'って……え?
いや、いいのかな。
いやいや……よくないでしょ!しょ!
「ほら!行こ!」
なんて考えてる間に雅紀に手を引っ張られて
足は自然に前に出ていた。
「ま、雅紀!ねぇ、ちょっと!」
「んもぉ……なに?」
「いや、その…………なんで?」
うん。その'は?'みたいな顔やめて?(笑)
私も一応、は?ってなってるんだからね?
「だって収録終わったし!ニノに渡したし!
と久々会ったんだし!」
「う、うん」
「いろいろ話したいけど俺アイドルだし!
カフェとか行けないし!だから……」
雅紀の話を聞いてると私の隣に、
二宮さんが来た。
なんか風みたいな人。
ふわっていう効果音つけていいよ(笑)
「いいじゃない?別に
相葉さんに話してあげたら?
ほら……婚約者の話とかさ……積もる話?」
「うん!そうそう!昔みたいにさ?ね!」
昔みたいに、か
できるのかな。今の私たちに、さ