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未完成なワルツ

第19章 ◎正直者なので-雅紀-side




と寒い中向かった先は、



「ここ……」


は口をポカンと開けて、
その先にあるものを見つめてた。



「ヒャハハ、アホ面…でも懐かしいでしょ?」

「う、ん」




そこは俺らが小さいときから好きだった場所

この丘から見える街は綺麗で、
子供ながらに感動した覚えがある。







「子供のときさ、約束したじゃん?」

「……え?」

「ほら…ここで星見るって」

「え、あ、あぁ……そう、だったね」




ん?なんか違ったかな?
が'そっちね'って呟いた。





「でも母ちゃんとか許してくれねーの(笑)」

「そうそう。危ないからってね。
で、結局1度もここで見れてないんだっけ?」

「うん、そう」







そう言っての少し冷えた手を
ギュッと握った。




「もっと早く伝えれば良かった」

「え?」

「……もっと早く好きって言っとけば良かった」





その言葉にうっすら赤くなる彼女の頬
あーあ、心底好きかも




「私も……もっと正直になればよかった」

「反省だらけだね、この恋」

「うん、だね(笑)」
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